バークシャー・ハサウェイによる航空会社2社の株式売却は、問題の長期化を示唆
個人的見解だが、バークシャー・ハサウェイの投資行動は大半のアナリスト予想よりも参考にすべきだ。その同社がSECへ提出した書類によると、先週デルタ株約1,290万株を約3億1,400万ドル、サウスウエスト株約230万株を約7,400万ドルで売却したとのことだ。売却後も筆頭株主であることには違いないが、2月に買い増したばかりのデルタ航空株をわずか1ヶ月強で手離すことになるとは誰が予想できただろうか。
確かにデルタ航空は第2四半期の収益が90%減少するとの厳しい予測を発表したが、これは以前から想定されていた範囲内のことだ。バークシャー・ハサウェイがこれ程の短期間に投資判断を変更した理由は、コロナ問題が当初の予想よりもはるかに長期化し、深刻になると見なしている可能性が高い。
報道を受けてデルタもサウスウエストも時間外で急落しているが、この影響は航空業界にとどまらないだろう。長期投資の神様と讃えられてきたバフェット率いるバークシャー・ハサウェイが恥を忍び、なんと永久保有を宣言していたデルタ株をたった1ヶ月でしかも半値で損切りしたのだ。コロナ問題が始まって以来、これ程恐ろしい気持ちになったのは初めてかもしれない。