中国では大手IT企業への規制が進む

 世界の時価総額ランキング

Big Tech5社に続くのは中国の大手IT

1.Apple(米)2.2兆ドル

2.Saudi Aramco(サウジ)2兆ドル

3.Microsoft(米)1.7兆ドル

4.Amazon(米)1.6兆ドル

5.Alphabet(米)1.2兆ドル

6.Facebook(米)7,600億ドル

7.Tencent(中)7,000億ドル

8.Alibaba Group(中)6,950億ドル

9.Tesla(米)6,000億ドル

10.Berkshire Hathaway(米)5,200億ドル


MSCI US(11月末)

「MSCI US」においてApple、Microsoft、Amazon、Alphabet、Facebookの5社が占める割合は20.56%。


MSCI China(11月末)

「MSCI China」ではTencent、Alibabaの2社だけで31.44%を占め、美団(Meituan)、JD.com、Biduの大手5社を合わせるとおよそ40%に達する。一国の株式時価総額の3割がたった2社によって支配される偏りは米国よりもはるかに大きい。

よって中国が大手ITを規制する理由はよく分かるが、突然これ程厳しくなったのはやはりジャック・マー氏のあの発言が大きかったか?

アントは今や年間1,800兆円規模の決済を取り扱う巨大企業となり、当局が規制強化に動くのは当然の流れだろう。一方でアントとしては貸倒れ率もはるかに低いテクノロジーを生かしたフィンテックビジネスに従来型の金融規制を当てはめられる不満も分かる。

いずれにせよ、IT大手やフィンテックビジネスへの規制は中国が先に行くことになりそうだ。どのように推移するかは、米国における同様の問題を考えるときに役立つだろう。