ソフトウェア企業の躍進

時価総額上位のソフトウェア企業に対する考察

マイクロソフト
オラクル
SAP
アドビ
IBM
セールスフォース
インテュイット
VMウェア
サービスナウ
ワークデイ
オートデスク
ショッピファイ
レッドハット(IBMが買収)
アトラシアン

以下、全てのデータは2019/7/6時点のもの。リターンについては2018/7/5〜2019/7/5で計算。

時価総額と予想売上高




Gartner Says Global IT Spending to Grow 3.2 Percent in 2019
向こう数年間、ソフトウェア企業の将来は安泰だろう。Gartnerによると2019年の世界IT支出額は前年比+3.2%の3,76兆ドルに達すると見られているが、その牽引役はクラウドだ。企業はオンプレミスからクラウドへの移行を一層加速させており、特にSaaS系ソフトウェア企業は恩恵を受け続けるだろう。いくつか予想データがあるが、SaaS市場は今年15−18%程度の成長率が期待されている。


企業にとってクラウドやソフトウェアへの投資は生産性向上やコスト削減のために必要不可欠なものになりつつあり、この流れは米中貿易摩擦や景気の浮き沈みに関わらず進むことは確実だ。



株価上昇率と売上高成長率



いずれもS&P500の上昇率9.27%(配当含まず)に対して大きくアウトパフォームしている。ただし株価上昇率が売上高成長率を大きく上回っており、バリエーションの超過には気をつけたいところ。IBMは論外で、ソフトウェア企業という定義も含めてこのリストに加えるかどうか迷ったのだが。


予想PER(株価収益率)


予想PSR(株価売上高倍率


ソフトウェア企業の成長性に疑いの余地はないが、ビジネスモデルや参入障壁の観点から選別することは必要だろう。今後競争環境も増していき、先行者利益だけでは高バリエーションに応えることはできなくなっていく。


例えばドロップボックスは素晴らしい会社だと思うが、クラウドストレージ事業は差別化が難しくいずれ競争に飲み込まれるだろう。他にもデータ分析やマーケティング関連ソフトウェア企業も乱立しつつある。



個人的には成長性とビジネスモデルや優位性の観点からアドビ、オートデスク、セールスフォース、インテュイットに魅力を感じる。



2019年クラウド関連 注目銘柄