スクエアに続いてペイパルが暗号通貨市場へ参入

ペイパルは暗号通貨へ参入したが、利益面への貢献はほぼ期待できない

PayPalの最大のライバルであるSquareの2Q決算は売上高が前年同期比+64%という素晴らしい成長が報告されたのだが、その内容を検証すると全体の売上高19.2億ドルのうちビットコインの売上高が8.75億ドルと全体の46%を占めることが分かる。問題なのは粗利ベースではそのビットコインの収益がわずかに全体の2.9%しかないことだ。

つまりビットコインの売上高がいくら上がろうが利益への貢献は極めて少ないのだが、そもそもビットコインの取扱高全体を売上高に計上すること自体に違和感を感じる人も多いだろう。通常、銀行でも証券会社でも顧客の売買金額を売上高に計上することはまずないのだが、これに関してはSquare社に責任はなくSECのルールに則り行っているだけだ。私は基本的にトップライン成長率を重視するが、こういうケースでは粗利ベースの+28%成長を重視すべきだろう。

ビットコイン売買のようなコモディティビジネスはいずれ価格競争に入り、無料が当たり前になるだろう。無料化を売りにしたロビンフッドの参入によって株式を仲介する米ディスカウントブローカーの手数料はほぼ全て無料化されているようにだ。これらを踏まえてPayPalが暗号通貨市場へ参入することによって得られる金銭的なメリットはほぼないだろうが、ユーザー基盤の拡大と支払い手段の多様化を見据えた戦略という点では意味がある。Squareはビットコイン取引を行うユーザーは通常の2〜3倍の収益をもたらすと言うが、ペイパルのメイン事業へいかに貢献するかという点では注目している。