「Form 13F」から見る、この混乱期に大手ヘッジファンドはどう動いた?

運用資産1億ドル以上の機関投資家は「フォーム13F」と呼ばれる保有資産の報告が義務付けられているが、先週15日に2020/1-3月期のポジションが公開された。この難局において著名なヘッジファンドがどう動いたのかを確認してみたい。


※今回紹介する売買内容は、あくまで公開されているものの一部です。

Berkshire Hathaway

いわずとしれた投資の神様ウォーレン・バフェット

買い
・PNCファイナンシャルサービス

売り
・ゴールドマン・サックス
・JPモルガン・チェース
・フィリップス
・トラベラーズ

Greenlight Capital

運用責任者はアクティビストで有名なデイビット・アイホーン氏。かつてリーマン・ブラザーズの空売りで名を上げたがテスラ株の空売りでは大損している。

買い
・バークシャー・ハサウェイ
・アメリカンエキスプレス
・ゴールドマンサックス
・バークシャー・ハサウェイ
・ウォルトディズニー

売り
・GM

Appaloosa Management

運用責任者のデビッド・テッパー氏はNFLカロライナ・パンサーズのオーナー。リーマン・ショック後に大量の銀行株を仕込70億ドルを稼いだことで有名。

買い
・ツイッター
・ネットフリックス
・クアルコム
・テスラ
・マイクロソフト

売り
・アルファベット
・フェイスブック
・アマゾン
・アリババ

Omega Advisors

レオン・クーパーマン氏率いるヘッジファンド

買い
・JPモルガン・チェース

売り
・ファイサーブ
・アルファベット
・ユナイテッド航空
・シティグループ
・ウェルズ・ファーゴ

Soros Fund Management

ジョージ・ソロス氏率いるヘッジファンド
買い
・アクティビジョン・ブリザード

売却
・アルファベット
・JPモルガン・チェース
・シティグループ
・バンク・オブ・アメリカ
・ウェルズ・ファーゴ
・ボーイング
・モンダリーズインターナショナル

Bridgewater associates

レイ・ダリオ氏率いるヘッジファンド
買い
・マクドナルド
・ロッキード・マーティン

売り
・バンク・オブ・アメリカ
・ゴールドマン・サックス
・ウェルズ・ファーゴ

Pershing Square Capital

3月の下落時に「一生に1度あるかどうかの大バーゲン。」とツイートしたビル・アックマン氏率いるヘッジファンド

買い
・バークシャー・ハサウェイ
・スターバックス
・アジレント・テクノロジー
・ハワード・ヒューズ
・ロウズ
・ヒルトン
・ブラックストーン

総括

大手ヘッジファンドではJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴなどの銀行株の売却が多いが、デフォルトの増加を想定すればこれは予想通り。バフェットもゴールドマン・サックスの大半のポジションを売却した。しかしソロスファンドやアパルーサ・マネジメントなどによるアルファベット売却は意外だった。他にはGMが売りでは多いが、これも想定の範囲内。個人的には買っていいセクターと買っては駄目なセクターがはっきりしつつあり2極化する予想。現在のバリエーションやチャートだけ見て、下落率が高い株を逆張りするのは極めて危険だと思う。